胡耀邦氏の墓参 中曽根氏叶わず

中国を訪問中の中曽根康弘元首相は中国側に、胡耀邦元中国共産党総書記（故人）の墓参を要請していたが、今回の訪中では実現できないと回答があったことが分かった。

　胡氏は１９８７年、学生らによる民主化運動に理解を示したなどとして失脚、８９年４月の胡氏の死去を受け、北京の学生らが胡氏の追悼デモなどを行い民主化運動が拡大、天安門事件に発展した。

　中国では胡錦濤国家主席が２００５年１１月、胡耀邦氏の生誕９０周年に合わせ事実上の名誉回復に踏み切っていた。しかし、今回の中曽根氏の墓参不許可で、いまだに胡氏の評価が定まっていないことを改めて示した形だ。中曽根氏は首相在任当時、胡氏の政治的立場に配慮し、靖国神社参拝を断念した経緯がある。 


【産経新聞より】

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